占いの効果とは? 結果に思わず納得してしまうバーナム効果も含めて徹底解説!
占いは気軽に楽しめるツールであるとともに、悩み解決のヒントになったり、カウンセリングの代わりになったりといった効果をもっています。当たるも八卦当たらぬも八卦といいますが、割とよく当たると感じることもあるのが占いです。この記事では、占いが当たると感じる要因としてのバーナム効果を中心に占いの効果について解説します。
占いに期待される3大効果
問題解決のヒントになる
占星術やタロット占い、人相・手相占いなど数多くの占いがあり、それぞれに根強いファンがいます。また、複数の占いを使い分けている人もいて、占いの効果に対する期待は大きいといえるでしょう。
占いに期待される効果のひとつが、問題解決のヒントとなる点です。人が占いをするとき、とくに理由がないこともあれば、何かの答えを探していることもあります。仕事に行き詰まって転職しようかと悩んでいるときや、いま付き合っている異性との将来が気になるときなどです。
そんなとき、占い師の話がヒントになったり、占いの結果が決断につながったりすることがあります。たとえば、「あなたの恋人は淋しい思いをしている」と占い師に告げられれば、一緒にいる時間を増やすなど、関係改善を試みようとするでしょう。実際には淋しい思いをしていなかったとしても、よい方向へ進むヒントになっています。
また、自分の中では答えが決まりかけているものの、誰かに背中を押してもらいたくて占いに期待するケースも少なくないようです。この場合は、必ずしも自分の中の答えと一致するとは限りません。しかし、占いの方法は多数あり、占い師も何人もいます。一度でダメなら二度三度と占いを行うことが可能です。
カウンセリング効果を期待できる
占いに期待できるもうひとつの大きな効果がカウンセリング効果です。自分でやる占いではなく、占い師に占ってもらう場合に期待できます。
誰にもいえない悩みを抱えている人が占い師の前に座り、何を占って欲しいのか、何故占いを利用する気になったのかといった話をする中で、心の内にある苦しみを吐き出して楽になる可能性があります。また、会話の中で肯定感を得られるなど、カウンセリング的な効果を感じる人がいる点は占いの見逃せない効果といえます。
手軽に楽しめて幸せな気分になれる
占いの種類や形式によっては手軽に楽しめて幸せな気分になれる効果を期待できます。出勤や通学前にテレビで流れる「今日のラッキー星座」や「誕生月占い」で自分の星座や誕生月がトップにくれば、それだけで素敵な日になりそうです。最下位でも「ラッキーアイテムで運気回復」といわれれば、得した気分になることがあります。出かける準備をしながらの「ながら見」で幸福感を味わえる点もメリットです。
占いが当たると感じられる要因にはバーナム効果 もある
バーナム効果とは?
占いが当たっているか当たっていないかの判断は、多くの場合で占いを利用する人の感じ方によります。その感じ方を左右し、当たっていると感じさせるのがバーナム効果です。
バーナム効果とは、誰に対しても適用できる一般的な事柄や特性でありながら、「自分の現状に特化したものだ」「自分の現状を指摘している」と思う現象、心理的効果をいいます。つまり、占いのシーンにおいては対象者を占った結果かどうかに関係なく、誰が相手でも当たったと感じさせる効果です。
バーナム効果は曖昧な話を前提とする
占いでバーナム効果を利用する場合、占い師が発する内容は具体的・確定的な話よりも曖昧で抽象的な話、一般的で常識的な話が前提となります。誰にでもいえる、誰が相手でも当たったと感じさせるためには、対象者が他の人と同じように経験しているであろう事柄を用いないわけにはいかないためです。
バーナム効果を発揮する質問の例
バーナム効果を発揮しやすい質問を例示します。
・今日の仕事は大変だったようですね
大変でない仕事をしている人はほとんどいないはずです。
・小さな悩みがありますね
多くの人は悩みがあるから占い師を訪ねてきています。また、大きな悩みは無くても小さな悩みなら、多くの人に思い当たる節があるでしょう。
・仕事をバリバリやっていても、不安を感じることがありますね?
仕事に真剣に向き合っていれば、不安点が生まれることは不思議ではありません。
これらの一般論に加え、事前に聞いておいた対象者の生年月日など「自分を意識させる要素」を使うことで、よりバーナム効果が引き出されやすくなるといえます。
バーナム効果を使う際には、相手をよく観察することが重要です。外見から判断できる要素と逆のことをいってしまうと、信頼度が一気に下がってしまいます。
占いの当たり外れとバーナム効果との関係
バーナム効果によって以後の占いに積極的になる
バーナム効果は個別の占いが当たったと思いやすくなるだけでは終わりません。占いの当たり外れに関するさらなる影響をもっています。まず、バーナム効果によって実際に何点かが当たっている(と感じる)ことで、その占いに対する信頼感が生まれるケースは少なくないでしょう。その結果、以後の占いに積極的になる可能性を高めます。
的中感を増幅させるバーナム効果
そもそも自分で占いをしたり、占い師を利用したりする人は、占いに好感情を抱いているといえるでしょう。好感情があれば結果を受け入れやすく的中感を得やすいといわれています。占いの結果や占い師のアドバイスをヒントにしたり、気軽に占いを楽しめたりするのも好感情の存在が大きいといえます。
さらに、好感情に加えてバーナム効果による占いへの積極性がアップすることで、占い師に開示する情報が多くなるでしょう。新たに開示された情報を利用して的中感を増幅させることも可能となるため、好循環が生まれます。
当たり外れに関係なく効果を期待できるケース
カウンセリング効果は、占いの当たり外れに関係なく期待できる効果です。たとえば、「疲れていますね」の一言が効果につながる可能性をもっており、これも一種のバーナム効果といえるでしょう。
また、ラッキー星座やラッキーアイテムなどは、必ずしも当たり外れの検証ができるわけではありません。今日もっとも運勢がよいといわれても、何をもって運勢がよかったと考えるかが問題です。しかも、色々なことが起き得る今日というスパンは長いのではないでしょうか。ラッキーアイテムの働きに至っては確認のしようがありません。とはいえ、気軽に受け入れる気持ちがあることからバーナム効果が出やすい占いだといえます。
バーナム効果と占いの評価
バーナム効果で的中率が上がれば占いの評価も上がりやすい
バーナム効果は占い自体の評価を高める可能性をもっています。的中感は占いの評価を決める大きな要素です。バーナム効果によって当たる占いだとの印象が強くなれば、必然的に評価が上がります。高い評価が広まることで、初めから肯定的な感情でその占いに接するユーザーが増えるため、高い的中感も拡散されることになるでしょう。
ただし、占いの的中や効果は個人が感じるモノであり、他者が保証するものではありません。何割当たれば高い的中率と呼べるかは利用する人次第です。
的中率が低くても当たると感じる占い
実は占いの的中感、的中率をトータルで考える必要はなく、トータルで考える場合は低い的中率であっても問題ないケースがあります。ココ一番というポイントでバーナム効果が発揮されて当たったと感じられるケースです。この場合、他の重要ではないケースでいくら外れていても「当たる占い」として印象付けられることがあります。
バーナム効果を強化する確証バイアス
確証バイアスによって都合のよい情報を選ぶ
占いの当たり外れにはバーナム効果だけでなく確証バイアスも大きくかかわっています。確証バイアスとは、自分に都合のよい情報を求めて先入観を補強し、都合の悪い情報を無視する傾向のことです。占いにおいては、自分の求める結果を出しそうな占い師や自分好みの占いスタイルを選んだり、都合のよい結果だけを聞くといった接し方になります。
確証バイアスによってバーナム効果が強化されやすい
確証バイアスによって自分に都合よく当たった例だけがクローズアップされれば、その占いや占い師は「当たる」となります。その結果、好感情が増幅されてバーナム効果が強化されやすいといえます。
占いはバーナム効果を知ったうえで上手に利用しよう
現代において占いは気軽に利用できるツールであり、ちょっとしたイベントでもあります。占いには当たり外れがありますが、当たらない占いより当たる占いのほうに好感情をもつのは自然なことです。ただし、占いが当たったときはバーナム効果が関わっている可能性を考える必要があるでしょう。
さらに、確証バイアスがかかっているとすれば、占い結果を斜めに見る必要があるかもしれません。結果に一喜一憂することなく、また、重大な決断を占いだけに頼ることがないよう、バーナム効果を知ったうえで上手に占いを利用しましょう。